QuantumATK-O-2018.06 新機能紹介

QuantumATK-O-2018.06が2018年6月にリリースされました。

リリース情報

バージョン QuantumATK-O-2018.06
リリース日 2018年6月

ダウンロード

QuantumATK-O-2018.06のインストーラーは、弊社SynopsysのダウンロードサイトSolvNetからダウンロードしてください。ご使用にあたっては、動作環境にご注意ください。

新バージョン概要

    本バージョンは、SynopsysによるQuantumWiseのM&A後の最初のメジャーアップデート・リリースとなります。ソフトの名称も、これまでのVirtual NanoLab (VNL) & Atomistix ToolKit (ATK)からQuantumATKに統一、変更されました(今後GUIはNanoLabと呼称)。また、これまでのバージョンと比較して、計算の効率、精度が大幅に向上しています。特筆すべき新機能として、DFT計算に平面波[plane wave (PW)]基底が(実用レベルで)使用可能になったこと、ハイブリッド汎関数HSE06の実装、などが挙げられます。また、Study Objectの導入により、これまで非常に煩雑だった、例えば、デバイスの構造最適化、IV曲線の計算、荷電原子欠陥の生成エネルギー計算、などの作業が簡素化されました。新機能の詳細については、以下のQuantumATK-O-2018.06 新機能紹介詳細をご覧ください。また、WebinarのアーカイブNew QuantumATK Release O-2018.06もご視聴ください。

ライセンスについて

  • 本バージョンから(より正確にはQuantumATK-2017.12から)、ライセンス管理にLM-X License ManagerではなくSynopsys Common Licensing (SCL)を使用することとなりました。即ち、SCLがサーブするフローティング・ライセンスを認証することにより、QuantumATK-O-2018.06が稼働します。
  • トライアルライセンス(30日間有効)はノードロックトで提供しておりますが、正式なライセンスは(上述のようにSCLでサーブする)フローティングのみとなります。

QuantumATK-O-2018.06 新機能紹介詳細

  • PW基底を用いたDFT計算
      DFT計算にPW基底が(実用レベルで)使用可能になりました。QuantumATKのGUIであるNanoLabから計算の設定、実行を簡単に行うことができます。本機能の詳細については、チュートリアルIntroducing the QuantumATK plane-wave DFT calculatorをご覧ください。
    • PW-DFTコードを新規に実装。QuantumEspressoと同等のパフォーマンスを実現。
    • Noncollinearスピン系に対する計算、スピン軌道相互作用を考慮した計算、なども可能。
    • ノルム保存型擬ポンシャル(SG15 & PseudoDojo for LDA and GGA)が利用可能
    • HSE06ハイブリッド汎関数が利用可能: 交換ポテンシャルの計算にAdaptively Compressed Exchange (ACE)アルゴリズムを使用; see L. Lin,J. Chem. Theory Comput. 12, 2242 (2016) or its arXiv.
    • Eigensolversに関して: デフォルトでは一般化Davidson法を使用。但し、大量の固有値と固有ベクトルを並列処理で高効率に計算したい場合は、射影予測子共役勾配法 [projected preconditioned conjugate gradient (PPCG)]も使用可能。
    • マルチレベル並列処理:
      • NEB法において、各イメージごとに独立に処理を実行。
      • DFT計算、及び、バンド構造やDOSの解析などにおいて、処理をk点ごとに独立に実行。
      • k点に対し、プロセッサーを自動割振り。
    • LCAO-DFTとほぼ同等な機能を実装: (局所)バンド構造、有効質量、全エネルギー、などが解析可能。フォノンに関する計算、及び、構造最適化、ab initio MD、NEBなども可能。
  • PW基底を用いるその他のソフトウェアに対する優位性

    • ユーザーフレンドリー:
      • インプットファイルの作成にNanoLab (GUI)とPython (CUI)を利用。特にPythonは、バッチ処理やその他上級者向けの複雑な処理に便利。例えば、SCF計算、構造最適化、バンド計算、ダイナミカル行列の計算、などの順次実行が可能
      • 並列処理の簡単化: 例えば、データの書き出しや読み込みを行うべきプロセッサーを指定する必要がない、など。
    • HSEに関する処理に高速なACEアルゴリズムを採用:
      • VASPではACEアルゴリズムは採用されていない。
      • バンド構造の計算を行う場合、QuantumEspressoではBrillouinゾーン全域のk点を用いる必要がある。QuantumATKではsymmetry reductionが利用できるのでこの必要はなく、従って、計算量、時間が小さくて済む。
      • SCFループにおいて、収束経路から外れてしまった場合、良さそうなループ位置からループを自動で再スタートする(メモリー節約の為に、この機能をオフにすることも可能)。
    • 効率的なSCFループ:
      • LCAO-DFT計算の結果をPW-DFT計算の初期値として使用し、収束を加速(特に、大規模系、非対称系に有用)。
      • カットオフ値を増加させながらSCFループを実行。
      • Noncollinearスピン系の計算に、collinearスピン系の計算結果をイニシャル・ゲスとして使用し、収束を加速(磁気異方性に関する計算に有用)。
      • Non-SCF計算も実行可能。プロシージャーは次のとおり: 電子密度を計算→有効ポテンシャルを計算→Hamiltonian行列を計算→固有値と波動関数を計算(終了)
    • 業界初、PPCGを実装
    • スラブモデル、ゲート電極のある系、電場が印加された系に対し、非周期的境界条件のもとでPoisson方程式の解を計算。
    • 擬ポテンシャルのカットオフのデフォルト値は最適化済み: cf. Δ-tests
    • Sentaurus Materials Workbench (SMW)の計算エンジンとして利用可能。
  • 新たな擬ポテンシャルの導入
      最新のノルム保存型擬ポテンシャルは、全電子計算と何ら遜色ない計算精度を保証します。特に、今回QuantumATKに新たに導入されたPseudo-Dojo基底は、最新、最高精度のノルム保存型擬ポテンシャルです。各パラメーターに関しても、よく吟味された値がデフォルトの設定値として既に登録済みです。
    • 今回のリリースから、LDAに対してもSG15基底が使用可能。
    • Pseudo-Dojo基底は公式サイトhttp://www.pseudo-dojo.org/よりインポートして実装:
      • LDAおよびGGAに対して使用可能。
      • Δ-test済み。
      • SG15よりもソフト(約25%小さいカットオフ値)であり、PW基底を用いる計算に対して特に有用。
      • SiとGeについては、Medium, High, Ultraに加えLow basis setsもサポート。
  • 半経験的方法
      今回のリリースでは、Density Functional based Tight Binding (DFTB)法の公式サイトhttps://www.dftb.org/からパラメータを全てインポートし、半経験的方法の実装を完了しました。これにより、strainのかかった大規模系に関する計算が効率的に行えるようなりました。
    • 半経験的方法の整備
      • SlaterKosterCalculatorとHückel Calculatorのコードを新たに書き直した。
      • tight-bindingモデルの計算を簡素化。
    • Strainがかかった系に対するtight-bindingモデルを導入: See T. B. Boykin et al., Phys. Rev. B 81, 125202 (2010).:
      • フォノン、状態方程式、分子動力学などの計算、また電子状態計算、全てにおいて有用。
      • Non-orthogonal environment-dependent Slater-Koster-like tight-bindingモデルを使用。バルク、表面、ワイヤー、アモルファス、など全般に利用可能な高い可搬性。
      • 経験的な古典的力場関数とは違い、第一原理計算から物質の電子状態や結合状態を内挿してパラメータを決定。
      • DFT計算に比べ、メモリー使用量、計算時間が非常に小さい。1万個程度の原子から成る系に対するMD計算で検証。
      • 1、2、3種類の(金属、半導体、絶縁体)元素から成る系に対して使用可能。但し、現在は、バンド構造やDOSなどの電子状態に関する解析のみをサポート。
  • 新たな力場関数の導入
      ATK-ForceFieldはよく整備された大規模なパラメータ・データベース(約250もの経験的古典力場関数を実装: ATK-ForceFieldを参照)を完備する、柔軟性にも優れたパッケージです。今回のリリースでは、パラメータの適切な設定をサポートする機能が搭載されました。

      BYOP (Bring Your Own Potential)

    • Pythonインターフェースを用いた、(サポートしている関数系の範囲内における)ポテンシャル関数の自由な定義が可能。
    • ポテンシャル関数を組み合わせることも可能:
      • 例: van der Waals相互作用を記述するために、Stillinger-Weberポテンシャル+Lennard-Jonesポテンシャル。
      • 重要なポテンシャル関数は網羅的に定義済み: Pedone, Guillot-Sator, Marian-Gastreich, Feuston-Garofalini, Matsui, Leinenweber, Madden, その他。
  • パフォーマンスの向上
      QuantumATKはリリースのたびに、(シリアルおよび並列処理の場合ともに)処理速度の倍増、メモリー効率の向上、を実現しています。

      メモリー

    • メモリー使用量の削減
      • メモリー使用の平滑化により、定常処理時およびピーク時におけるメモリー使用量の削減。
      • キャッシュによる効率化: ゲート電極の付いたデバイスの場合は30-50%、バルクの場合は5-20%の削減を実現。
      • Hamiltonian行列に関する処理でのメモリー分散:
        • ~1000個の原子からなる系の場合、メモリー使用量を10%削減
        • 大規模系に対しては、メモリー使用をより平滑化、効率化。
      • 位置座標基底表示のHamiltonianに対するメモリ分散型FFT初期化: メモリーのピーク使用量を大幅に削減。
    • DFT-GGA計算における処理の向上: 真空領域を大きくとると、以前はメモリーを大きく消費していた。これを改善。
    • 処理過程におけるメモリー使用のプロファイル: 現在は開発用。一般ユーザーには非公開だが、今後公開予定。
    • 処理速度

    • LCAO-MD計算、構造最適化の大幅な処理速度の向上
      • 交換相関汎関数に関する並列処理。
      • エネルギー、力、ストレスに関するアルゴリズムおよび並列処理効率の向上。
      • EFSでは5倍の高速化MDは3.3倍程度の高速化(MD条件: 200原子、SZP基底、64並列では、MDの1 stepの計算時間が1分以下(スピンを考慮した系では1.5分以下))。大きな系や大きな基底関数ではさらに顕著にスピードアップ。
    • DFT-GGA計算における処理の向上:
      • 最大3倍の計算速度を実現。
      • (xyz全軸方向に関して周期的な系について)FFTの並列処理化。
    • 並列処理に関する改善:
      • 計算効率を最大化するために各k点ごとに割り振るべきプロセッサ数を自動的に決定。
      • Neutral atom potential, constant terms, LDA-, GGA-FFT交換相関ポテンシャル汎関数, difference densityなどはこれまでシリアル計算で処理していた。これらを並列処理に切り替えることにより、処理速度が向上。
    • 幾つかのアルゴリズムに関する改善:
      • グリーン関数に関する計算を並列処理化。
      • 自己エネルギーのディスクへの書き込みを並列実行。メモリーへの書き込みと同等の速度を実現。
      • Mobilityモジュールの高速化。
    • 適切なデバイス構造の構築を支援するアルゴリズム(グリーン関数行列の疎密の度合い、処理速度、メモリー使用などを総合的に評価)の搭載
    • スレッディング

    • MPI&OpenMPハイブリッド並列処理が可能。
    • OpenMPスレッド数を、MPIプロセス数×スレッド数=物理プロセッサ数、となるようにデフォルトで自動決定:
      • 環境変数MKL_NUM_THREADS若しくはOMP_NUM_THREADSを設定することにより、スレッド数のカスタマイズも可能(両方設定した場合はMKL_NUM_THREADSが優先)。
      • MKL_NUM_THREADSを設定すると、全物理プロセッサが使用されことになる。環境変数でMKL_DYNAMIC=FALSEとすることによりこの機能を停止できるが、推奨しない。
      • 各MPIプロセス毎に割り振られたスレッド数をログ出力。
  • Study Objectの導入
  • デバイス構造に関する更新
      今回のリリースでは、上述したデバイスに関する処理の向上に加え、2つの新機能が加わりました: (a) デバイスの構造最適化, (b) IV曲線描画のためのソース-ドレイン/ゲート間電圧の掃引。また、デバイス構造作成時、最小の電極が自動で作成されるようになりました。

      電極の最小化

    • 電極の長さを自動的に決定。
    • 中央領域における電極のコピーの部分の可視化。
    • 通常はOrder 3Nである電極部分に関する計算時間の削減。
    • Version2019では異種電極でも可能になる予定。
    • IV Characteristics Study Object [Youtube Video]

    • ソース-ドレイン/ゲート間電圧を掃引しながら計算を実行し、結果を解析。
    • Script Generatorからセットアップ。
    • マルチレベルの並列処理。
    • (電圧掃引などのための)ループ計算時のSmart restart.
    • 各部の電圧を任意に設定可能。
    • 解析に関して:
      • 3Dで強調表示
      • 処理の合間に、データをHDF5ファイルに保存し、永続化。
      • 様々なソース-ゲート間電圧の値に対して、電流値をソース-ドレイン間電圧の関数としてマルチプロット。
      • 重要な値を表示: On/off比、サブスレッシュホールドの傾き、トランスコンダクタンス、DIBL、ソース-ドレイン間の飽和電圧、など。
    • Tutorial: Electrical characteristics of devices using the IVCharacteristics study object

      デバイスの構造最適化のための"Optimize Device Configuration Study Object"

    • Bulk Rigid Relaxation (BRR)法の煩雑なプロシージャーを自動化。
    • 複雑なデバイスの構造最適化も可能。
    • 中央領域に属する原子を自動検知し、構造最適化を実行。
    • 構造最適化のステップ: (1)構造最適化を実行する領域を指定, (2,3)BRR法の実行, (4)デバイス構造の再構築
    • 指定可能なオプション:
      • 中央領域のどの部分を構造最適化するか選択(中心とそこからの幅を指定)
      • 構造最適化領域の選択。
      • BBR法実行時、中央領域の左右の表面を、水素原子で被覆。
      • 各原子にかかる力の大きさによる収束判定を使用。
    • Tutorial: Relaxation of devices using the OptimizeDeviceConfiguration study object

  • 電子移動度モジュールに関する更新
      我々は、電子-フォノン相互作用を取り込んだ電子移動度の計算を簡単に実行できるソフトの開発を目指しています。
    • Dynamical matrix (D)およびHamiltonian derivatives (dH/dR)に関する計算の自動化:
      • 計算を(間違えて)途中で終了してしまった場合、計算を続きから行うこともできる。
      • (差分計算での)無駄を省くことによる並列処理の高効率化を実現。
    • DおよびdH/dRの計算にWigner-Seitz近似を使用可能。
    • テトラヘドロン法が利用可能: q点に関しては、ガウシアンブロードニング法よりも収束が速い。
    • Tutorial: Phonon-limited mobility in graphene using the Boltzmann transport equation
    • See also
    • (左) シリコンのバルクおよびナノワイヤーに対する、温度の関数としての電子移動度。バルクについての結果は実験値と良い一致。(右) バルクAg, Cu, Na, Kの300 Kにおける抵抗の計算値と実験値の比較。[Refs] T. Markussen et al., Phys. Rev. B 95, 245210 (2017), C. Canali et al. Phys. Rev. B 12, 2265 (1975).
  • スピンに関するパラメータの計算
      今回のリリースでは、最新の摂動法の実装により、スピン系に関するパラメータの精密なDFT計算および簡便な解析が可能となりました。
    • グリーン関数を用いたHeisenbergモデルでの交換結合定数を計算する方法論の実装。
    • LCAO基底関数を用いたDFT+U法が使用可能。
    • Heisenbergのスピン格子モデルは有限温度での様々な磁性を調べることができる半経験的方法である: 相図、相転位、磁化ダイナミクスなど。
    • 相関結合定数を単一の磁化構造から計算可能。↔ 従来法では幾つもの構造に対する全エネルギー計算が必要。
    • 幾つかの原子間でのみ交換結合を考慮するようなモデルに対しても、解析が簡単に実行可能。
    • スピン寿命

    • スピン寿命はスピントロニクスにおいて重要なパラメータである。
    • 現実的な温度範囲(>100 K)では、スピン寿命はElliot-Yafetメカニズム、即ち、スピン軌道相互作用を介した電子-フォノン相互作用によって決まる。
    • (noncollinearスピン系に対してスピン軌道相互作用を考慮したDFT計算をおこなた場合)ElectronPhononCoupling objectからスピン寿命が計算可能。
    • 計算ではスピンアップ-ダウン間の行列要素のみを考慮。
    • 以上に関して次の文献を参照: O. D. Restrepo and W. Windl. Phys. Rev. Lett. 109, 166604 (2012).
  • 光誘起電流モジュール
  • ランダム構造の合金に対するspecial quasi-random structures (SQS)アルゴリズム
      SQS法は、単一の原子配置(SQS)に基づいて、ランダム構造の合金に関する、精密かつ低コストな計算が可能です。NanoLabに新たに搭載されたSQS generatorを用いて、手軽に計算を行うことができます。
    • SQSアルゴリズム: (open-ended Monte Carlo法よりも高速な)遺伝的アルゴリズムを採用。現在、(SiGeやInGaASなどの)2成分系に対して使用可能。ナノワイヤーなどでも使用可能。
    • SQS法のために、新たにAlloyConfigurationを導入: 各格子点での原子配置を非整数占有数で表記。
    • 合金の安定構造を自動探索: 原子構成比の関数としてモデルHamiltonianを作成し、MAPS (MIT Ab-initio Phase Stability)のインターフェースを用いて合金の安定構造を自動探索。クラスター展開も実行。
  • NanoLab Builderの大規模更新
      今回のリリースにおけるNanoLab Builderの画期的な新機能は、ログウィンドウです。ここにはビルダーでの作業に対応するPythoneコードが表示されます。このコードを手本にすれば、構造作成自動化のためのスクリプトの構築が可能になるでしょう。

      ビルダーの既存機能の更新

    • よく利用するツールをもっと便利に:
      • ビルダーを終了し、再度開いたとき、直前に使用していいたアイテムが残っている。
      • スタッシュのタイトルや構造のタイプをもとに、使用すべきアイテムが自動的に提案される。
      • リスト表示モードの更新
      • 自動保存機能: スタッシュのアイテムを変更したり、ビルダーを最小化すると自動保存。
    • 結晶の対称性に関して:
      • 対称性認識ツールに、結合角と原子位置の判定許容範囲を表示。
      • 対称性を判定するときに、大きいシステムだと時間がかかるので、警告を出す。
    • Surface From Bulkにて、真空領域の大きさを設定可能。
    • Cleaverにて、切り出す面を自由に設定可能(これまではc=1のみ可能)。
    • カメラ、表示角の回転:
      • 可視状態の原子に対する重心を中心に系が回転するよう、デフォルトを変更。
      • 回転中心を任意に決めることも可能。
      • カメラ表示の方向を柔軟に設定可能。
    • ビルダーの新機能

    • 2原子スワップインデックス: NEB法の経路を設定するのに便利。
    • Configuration informationボタン
    • よく使うツールをfavorite Builder toolsとして登録・表示。ツール検索フィルターも追加。: favorite Builder tools [Youtube Video]
    • スペースキーを押下すると、実行可能なメニューが表示される。
    • NEBの各イメージをビルダーにドラッグ&ドロップ可能。
    • トラジェクトリをビルダーにインポートした場合、特定のイメージを抜き出すための新機能。
    • 警告メッセージがビルダーに表示される: 原子同士の距離が小さすぎる、系の充填密度が大きすぎる、原子がセルの外に出ている、など。
    • ビルダーのキャンバスで何かツールを使用し、これを終了することなく別の(キャンバス外での)ツールも使用可能。
    • Pythonコンソール

    • ビルダーでの作業に対応するPythonコマンドを表示。現在、このAPI機能は更に拡張中。
    • Provides direct Python access to interact with the configurations in the Builder [Youtube Video]
    • Create pre-defined scripts (”snippets”) to automate repeated tasks [Youtube Video]
    • 原子の選択機能に関して

    • 選択方法: 球状、矩形、コノリー表面
    • ハイライトの設定: 調光、後光、グレースケール
    • Move tool

    • Widget moved into the right-hand panel [Youtube Video]: 回転軸を自由に設定できるなどの機能の拡張
    • "simple move mode"を追加: マウスで原子を選択して動かすだけ。Shift (Ctrl)を押下すると、移動方向を左右(上下)に制限可能。
    • いずれのモードにおいても、マウスの代わりに矢印キーも使用可能。
    • Snap to electrode extension points, passivation sites, etc [Youtube Video]
  • NanoLabの一般機能に関する大改訂
    • ビルダーに検索窓を設定: ファイル名やパスから、作成して保存してある構造を検索。最後にその構造を開いた日付をもとに検索も可能。構造はタイプ別(分子、バルク、デバイス、など)に仕分けして表示。表示のカスタマイズも可能
    • 計算結果をLabFloorにロードする時間が短縮。
    • トラジェクトリーの"last image"を(見つけやすいように)LabFloorに別のアイコンで表示。
    • 2つの構造を比較するためのプラグインを追加: [Youtube Video]
    • vibrational analyzerの更新: 存在する振動モードのみを、振幅の大きさに比例する長さの矢印で表示。
    • FatBS/PDOS Analyzerの更新:
      • 両アナライザーで、同一のデフォルト色を採用(比較が容易)。
      • 拡大しても線の太さを維持。
      • PDOSにて、プロット順を変更するために行の順を変更。
    • LocalBandstructureに関して:
      • 全バンド表示のオプションを追加。
      • バンドの分類に関して: バンドが交差する箇所でも、バンドの通し番号を保存。有効質量のフィッティングを広いk空間領域で実行。
    • Viewerのisosurface、cutplane、density プロットにて、グリッド線の単位を変更可能。
    • QUANTUMESPRESSOのトラジェクトリーのインポートが可能に。
    • 拘束条件の追加: (1) Fractional coordinatesを固定、(2) Cartesian coordinatesにおいて、X, Y, Z, XY, YZ, YZ座標の固定。
    • 静電場を印加したデバイス系および表面系において、Neumann境界条件が適用可能。
    • LCAOCalculatorにてfixed_spin_momentを設定することにより、磁化モーメントの固定が可能(up minus down spin; separate up/down Fermi levels)
    • 透過スペクトルの計算において、バイアス領域のエネルギーを自動的にカバー。
    • 1次元、2次元プロット

    • 構造可視化のための、シンプルな2D matplotlibプロット: 構造に座標軸数値を重ね書きすることが可能。
    • その他、2Dデータのプロットに関して、細かい更新多数。
    • 1Dプロジェクターに関して: 射影軸、点をCartesian座標で指定。その他、新ツールMacroscopic average plotting tool [Youtube Video]を追加。
    • データベースのサポート

    • 内部データベースに関して: (mountpointなどの)メタデータをデータから分けて分類。データベースの設定方法に関するガイドを参照。
    • MD Analyzer

    • 多数のプロットの重ね表示が可能。
    • 時系列データ(時間の関数としての座標値やQ値など)を出力。
    • オンラインドキュメントへのリンクあり。
    • 例えば、拡散係数の抽出を行うためのmean square displacemens (MSD)において、フィッティング範囲などをマウスで設定可能。
    • 動径分布、その他の量を、ユニットセルに対して、任意のカットオフ値で計算可能。
    • MSDの異方性が計算可能に。また任意の軸方向についてのMSDも計算可能
    • グラフのカスタマイズ: ラベルのフォントサイズ、線の種類、太さ、色、などを自由に変更可能。
    • Q値と振動状態DOSをトラジェクトリに保存される速度から計算。
    • Job manager

    • SGE (Sun Grid Engine)を新たにサポート。
    • PBSインターフェースは、MPIプロセス数、スレッド数、コア数、から、ジョブを投げ過ぎた場合に警告メッセージを発する。
    • マシン設定において、カスタムコマンドが定義可能。
    • ローカルマシンでもキューが使用可能。即ち、ジョブをキューで順次実効することにより、ライセンス、CPU、メモリの枯渇を防止。このローカルキューは、リモートマシン用のキュー設定プラグインから設定可能。ローカルキューを実行すると、計算はプロジェクト・ディレクトリ内で行われる。
    • Scrip Generator

    • ログ出力の詳細度を設定可能。
    • 分かりやすいログ出力。
    • 設定済みスクリプトブロックを複製可能。
    • InitialStateブロックの新機能: 初期のスピン状態は、マウスで、又は元素指定やタグで原子を選択することにより設定可能。スピン状態は矢印で表示される。なお、Noncollinearスピン系に対する計算を設定すると、collinearスピン系に対する計算を最初に行い、その結果をもとにnoncollinearスピン系の計算が行われる(これまでは手動でこのプロセスを踏む必要があった)。
  • その他
    • ライセンス認証システムにSynopsys Common License (SCL)を使用。
    • Python用QtバインディングをPyQt5にアップグレード。よって、これまで個人で作成、使用していたプライベートプラグインもアップグレードの必要あり。
    • 量子化学計算ソフトORCAの入力支援スクリプターを追加。
    • 原子埋め込み法[embedded atom method (EAM)]ポテンシャル関数に、タグを用いて他のポテンシャル関数を加算可能。
    • ログファイルに関する改善:
      • 計算が収束しない場合の(これまで冗長だった)ログ出力の形式を改善。
      • DFT+MD計算における再計算情報をログ出力。
      • ログ出力の詳細度をScript Generatorで設定可能。
      • 分子に対する計算では、ユニットセルの大きさをログ出力。
    • Help » Aboutにトラブルシューティングに役立つ情報を追加:
      • ライセンス認証のパス(e.g., 27020@xxx.xxx.xxx.x)とユーザー名を表示。
      • "Copy to clipboard"で、HOME, LANG, license setup, Python environment、などの環境変数情報も出力。
    • FHI-aimsは今後サポート対象外。
    • CP2K non-selfconsistent Hotbit DFTB基底は(精度がよくないため)廃止。
    • NetCDFはファイル出力形式としては廃止(読み込みは可能)。今後、出力はHDF5形式のみ。
  • 新しく追加されたチュートリアル
  • 新しく追加されたケーススタディーとテクニカルノート
  • 既存チュートリアルの改訂
  • QuantumATK-O-2018.06-SP1-1バグ修正バージョン

    リリース情報

    バージョン QuantumATK-O-2018.06-SP1-1
    リリース日 2018年9月

    QuantumATK-O-2018.06-SP1-1 修正箇所

    • バグ修正リスト(以下のバグを除去)
      • HybridGGAでスピン軌道相互作用考慮の計算を行うとき、デフォルトでは基底関数としてPseudoDojo GGA (Medium)若しくはSG15 GGA (Medium)が選択される仕様になっている。ところが、インプットファイルでこれらの基底関数の使用を明示しないと、FHI LDA (DoubleZetaPolarized)若しくはSG15 LDA (Medium)が採用されてしまう。
      • 並列処理効率の向上(3N in 2017 → 6N in 2018, where N=# of atoms)を目的に、ダイナミカル行列の計算に導入された新しいアルゴリズムが、計算精度の低下を招いていた。
      • TersoffBrennerポテンシャルにて、3原子相互作用ポテンシャルが2原子相互作用ポテンシャルとして定義されていた。
      • デバイスの左電極にcompensation charge法を用いると、正しくドープされない。
      • QuantumEspressoで得られるスピン偏極DOSをNanoLabでプロットできない。
      • Transmission analyzerにてk点を明示しないと、透過係数のkAkB面2Dプロットが正しく行われない。
      • 最短電極のデバイスに対し、SpecialThermalDisplacementが中央部の電極コピー領域を正しく認識できず、間違った計算が行われる。
      • EvolutionarySQSで得られる構造(hdf5ファイル)がNanoLabで読み込めない。
      • 3Dグラフィックスのエラー: NanoLabで構造が表示されない。
      • データベースで幾つかのMaterials Projectsサーチが機能せず、何故かエラーメッセージが出力される。
      • チェックポイントファイルをある特定の名前に設定すると、QuantumATKのMPI並列処理がクラッシュ。
      • 絶対パスで指定して保存したチェックポイントファイルがNanoLabで開けない。
      • Job ManagerのPBSもしくはSlumの設定にて、並列処理のスレッド数をオートにすると、不要な警告文が発生。
      • ユーザー名やプロジェクトフォルダ名が特殊文字を含む場合、ユニコードを含むファイルがリモートマシンから正しくダウンロードされない。

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