ATK&VNL 13.8新機能紹介

Atomistix ToolKit&Virtual NanoLabの新バージョン13.8が2013年10月にリリースされました。

リリース情報

バージョン Atomistix ToolKit&Virtual NanoLab 13.8
リリース日 2013年10月

主要な新機能紹介

  • フォノンの計算(Phonon Bandstructure, Phonon Transmission)が導入されSeebeck係数、ZTの計算など熱電特性の計算が可能になりました
  • NonCollinear Spinが導入されました
  • 新規のWindows Interface導入されプロジェクトによる計算結果ファイル管理が可能になりました
  • 平面波コードABINITが統合されました。GUI上からABINITの計算を実行することができます。
  • 3D構造描画が改善し大規模構造描画のパフォーマンスが改善しました
  • Van der Waals DFTの導入されました
  • 分子動力学コードが改善しました

新機能及び改善点

  • 新機能
    • 新規のWindow Interfaceが搭載されました
      • 計算毎にProjectを作成し計算結果を管理できます
      • NetCDFファイル内の情報にGUI上から簡単にアクセス出来ます
      • LabFloor内のファイルとデータに関してファイルの内容のテキスト情報が表示できます
      • 2つ以上のファイル内に存在する計算結果を使用して他の解析に使用できます
      • Builderで構築した構造は同一プロジェクト内ではVNL終了後もBuilder内に構築した構造が保持されます
      • 従来のインタフェースもClassic Viewとして使用可能です
    • 解析機能の機能強化
      • k-点依存の透過係数のグラフをGUI上から作成できます
      • バンド構造の解析機能が強化されました(Band Gap計測機能)
      • I-VカーブをGUI上から描画できます
      • 3次元Grid上で表現される物理量を1次元に射影できます
      • 解析用のPlugin機能を作成することができます
    • 新規の3DViewer
      • 大規模構造描画のパフォーマンスが改善しました
      • 原子の色を特性毎などに自由に設定できます
      • 背景色の選択、光源の選択が可能です
      • 原子の特性(Forceなど)を構造上に描画できます。
      • 古いバージョンのグラフィックカードをサポートします
      • Builder上Viewer上からの画像エクスポートが容易になりました
      • POVRayプラグインがアップデートしました
    • フォノンの計算
      • フォノンバンド構造、フォノン状態密度を計算可能になりました(結晶などのバルク構造および、ナノワイヤー、グラフェンなど)
      • 熱輸送の計算。フォノン透過係数の計算によるSeebeck係数その他の熱電変換材料の性能指数の計算
      • 原子数Nに対してCPU数3Nノードまでの線形スケーリング並列計算
    • Noncollinear Spin
      • 電子構造及び輸送特性計算時におけるNoncollinear Spinの考慮
      • Collinear Initial StateによるSCF収束の改善
    • 分子動力学
      • Tremolo-Xから移植された多数のTersoff Potential
      • Embedded Atom Method (EAM) forcefield, ReaxFF (Prototypes)
      • MD中のストレス印加等のカスタマイズが可能
      • 様々なアンサンブルに対応(NVT, NPT, NVTBerendsen, NPTBerendsen, Velocity Verlet)
    • 平面波手法の導入(ABINIT)
      • 平面波コードであるABINITを内包しました(Linux,Windows)
      • ATKのPython入力ファイルを利用してABINITの実行が可能です
      • 全エネルギー、NEB、構造最適化、バンド計算などの手法を計算する入力ファイルをGUIから作成可能です
    • ATK-SemiEmpirical
      • 全計算手法でnonself-consistent と self-consistentの手法を選択可
      • 計算パフォーマンスが向上しました
    • I-Vカーブ
      • I-Vカーブ計算用プラグインを改善し透過スペクトルと電流値の関係をわかりやすく表示できるようになりました
      • Transmission Analyzerを改善して透過係数を解析するTransmission Eigenvalues 及びEigenstatesが簡便に計算できるようになりました
    • Doped systems
      • 中央領域内にDoping Chargeを導入することができます(全バージョンでは電極構造のみにDope可)。これによりp-n接合、p-i-n ナノワイヤーなどの半導体デバイス構造を顕わにドーパントとなる元素を導入することなしにシミュレーションすることができます
      • Doping Chargeの設定をGUI上から行えます
      • Doping Chargeを導入した系での収束性が改善しました
    • Crystal Builder プラグイン
      • Wyckoff positionsを利用した結晶構造構築
      • Strukturbericht templates
      • Symmetry recognition (spglib) -plug the Builder
    • 新規手法
      • Shell-wise Hubbard +U model
      • Counterpoise correction to compensate the basis set superposition error (BSSE)。表面基板上に配置された分子構造等の最適化の高精度化を実現します
      • Van der Waal相互作用を補正するためのGrimme's DFT-D2 semi-empirical modelの導入。Xeまでのほとんどの元素のパラメータがあります
  • 改善点等
    • キーワードgrid_mesh_cutoff (NumericalAccuracyParameters)がdensity_mesh_cutoffに変更されました。旧キーワードでも内部的に処理され問題なく実行されます
    • 任意の配列データをncfileファイルに格納できます。計算途中の結果をncfileファイルに保管置して後の処理で利用することができます
    • Interface Builderが改善しました(座標位置の微小な修正等)
    • Device from Bulkのアルゴリズムが改善しました
    • MDシミュレーションのパフォーマンスが改善しました
    • UnitCell長や座標表示でゼロに近い数字(0.0e-17等)の値はゼロと表示されるようになりました。
    • ncfileを上書き使用した場合、確認のメッセージは表示されません。上書きしようとした場合はobject IDを同一にしない限り、ncfileにデータが追加されます。
    • メモリ使用量予測がGUI上から可能です。Script Generator下部のボタンをクリックすることにより現在の計算条件でのおおよそのメモリ使用量が見積ることができます。こちらのTutorialもご覧ください。
    • 透過係数の計算においてPropagating modeが存在しない箇所での透過係数は正確にゼロとするようになりました。これにより、有限の値を持つ小さな透過係数の値と数値誤差による本来はゼロであるべき透過係数の値を区別することができます。
    • BuilderのStash内でdeleteしようとする構造がクリアにハイライトされるようになりました。
    • BuilderのStashエリアを大きくすることができます
    • Scipyモジュールがatkpythonから利用可能になりました
    • ライセンスの期限が終了した場合(通常、Trial)のエラーメッセージが明確になりました
  • Bug Fix
    従来の計算エンジンであるATK-12.8.2では重大なバグは存在しませんが、ATK-13.8では以下のバグが修正されました。
    • Cell長を変更したとき最適化時等でのトラジェクトリーに関する不具合が改善しました
    • Trajectoriesの最後の構造を読み込む”lastImage()”が正常に動作します
    • Database内のMoS2 および MoSe2の構造が正しく修正されました(Phys. Chem. Chem. Phys. 4, 4078 (2002))
    • デバイス構造計算時の自己エネルギー計算時のメモリーリークが修正されました。
    • Non-selfconsistent Slater-Koster モデル使用時のForceの計算が修正されました
    • デバイス構造計算時のC方向のk点サンプリングに関する不具合が修正されました。C方向のk点をいくつに設定しても内部的にkc=100となってしまっていました。
    • Cell長の構造最適化においてMaxStepが設定されました。
    その他以下の軽微なバグが修正されています
    • Lattice Parameterの値が不正である場合(ゼロや無限大)にBuilderが終了してしまう不具合に対応しました。またその時のエラーメッセージを改善しました
    • 指定したTag情報がBuilder内でのDrag&Drop操作時に保持されるようになりました
    • “Fit Cell”の動作が改善しました
    • “Passivate”ツール(水素付加ツール)がセグメンテーションフォルトを起こす不具合が改善しました
    • Stash内の構造をいくつか表示させた場合のZ-materix表示に関する不具合が修正されました
    • Metallic領域、誘電体領域が電極構造に存在する場合の画面表示に関する不具合が修正されました
    • デバイス構造において電極内の原子をDeleteした場合にまれにおこる不具合を修正しました
    • Scripter内でContour integral parametersが正常に以前の情報を読み取って表示されるようになりました
    • Builderがアクティブでない場合の3D ViewerにおけるCtrlキーとShiftキーの動作の不具合を解消しました
    • CubeファイルのExportに関する不具合を修正しました
    • license configuration toolのポート設定に関する不具合を修正しました
    • Effective Mass AnalyzerのCartesian k-pointsの単位を1/Bohrから1/Angstromに修正しました。
    • NEBのpreoptimizationにMaxStepsを設定しました
    • Eigenstates計算でデフォルトのQuantum Numberを使用して場合に生じする軽微なバグを修正しました
    • NEBパスの構造間に新たなイメージを挿入することが可能になりました(12.2に導入されていた機能の復活)
    • Ti-beta構造のTiがTl(Thallium)で作成されてしまう不具合がありましたが修正されました
    • 小さな半径のナノワイヤーを構成しようとしたときにクラッシュしてしまう不具合を修正しました
    • その他軽微な修正
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